源さん気まぐれ日記
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2007年10月10日(水) 直垂
昨晩は公民館教室の初心者の方に「直垂」の着方、たたみ方の講習を行ないました。
ついでに座り方、立ち方なども
雅楽は古くからの日本人の何かを伝えてきていると思います
その中には楽そのものもありますが付随する着方、たたみ方、立ち居振る舞いも
伝統的なものがありますしその底辺には「心」も汲み取れます
いくら良い演奏をしてもクシャクシャにたたんだのでは「畳む」にはなりません
人間の厚みを考えさせられます。それ以降薄っぺらな人間に見えてしまいます
キチンと着れて立ち居振る舞いに自信が持てればそれだけで本番は心の助けと
成ります、楽も一味違ったものになると思います
「礼に始まり礼に終わる」のが基本のようです
直垂を納めた「たとう」(畳紙)を前にして「お願いします」と心に念じて開封します
畳むときには「たとう」を広げてそれに上身を置き後ろ見ごろを四角にキチンとおきます
膝と両手でヒンと張らせます、しわがあれば手熨斗(てのし)でゆっくりと押し付けます
これだけでしわが伸びるのが判ります
その次は前見ごろを後ろ見ごろの外側にあわせて置きます
このときもしわが出来ないように心がけます、胸紐もまっすぐにします
その次は左袖を重ねます、その次に右袖
このとき袖口の紐の上部を少し持ち上げてそでにしわがよらないようにします
片方ずつ袖したを折り上げます。その時袖口の紐を外に出ないように横方向にしまいます
胸紐も折り上げて先端を横方向へしまいます
襟首を袖の下へ折り込んでしまいます(これをやらないと丸くなります)
前見ごろを折り返します
手熨斗で縫い目を押さえるつけます
これで直垂上部が畳めました(昔はこの部分で直垂と呼びました)
次は袴ですが割愛します
畳む技術も形が崩れないように合理的に考案されているのがわかります
畳み終えてありがとうございましたと言える様になれば次に切る人が当惑するような
畳み方はしなくなります
畳み方は制作者により変わって来ますのでその団体で所有しているものに合わせてください
私のところではこうしていますなどと力んではいけません
さて昨晩は7名の初心者が居ましたが綺麗に着ていました
発表会はスムーズに行くことと思います